太陽の光を集めて調理する道具、ソーラークッカー。
おもやでは、国産の工房あまねさんの作る「かるぴか」を愛用している。以前、工房をたずねたことがあり、製作現場を見せてもらったが、精密な部材作りは限りなく手づくり感あふれるものだった。
東日本大震災後、東日本では防災用品、環境学習グッズ、として普及が進んだようだが、日常的に使う方はそう多くはないようだ。まして西日本/九州ではまだまだ広まっていないこともあり、イベント等でソーラーカフェとして出店したり、できるだけ普段も使える調理器具として紹介するようにしている。実際、暮らしの中でとても実用的に使ってもいる。
今日は当初の予定が変更になったこともあり、近所の公園でのソーラークッカー体験をFacebookだけだが、知人に呼びかけてみた。
お天気のよい日曜日のお昼前の公園には、サッカーの練習をしている子どもたちや砂場で遊ぶ親子とともに、何やらパラボラ型のピカピカ光るものをいじくる正体不明のおじさんの姿があった。別に怪しいことをしているつもりではないのだが、事情を知らない多くの人は不思議に思うのも無理はない。
さっそく、公園に接するご近所に住む方は不思議そうに「何をされているんですか?」
私はにっこり笑って「太陽の光で料理、目玉焼きを作ろうと思って、、、。お湯ももうすぐわくので、おいしいコーヒーとかも、、、。ごいっしょにどうですか」
近所の方「へぇ〜、そんなんで、そんなことが、、、、、。で、子どもたちとかに?」
私「ええ、よく体験とか、でしますね。それと実際に家で普段使いもしてます〜」
そんなやりとりをしつつ出来上がった目玉焼きがこれ。手づくりのハーブソルトで味付けしてみました。うん〜、美味。おひさまありがとうと、ひとりですが、笑顔。
通りすがりの小学校三年生のR子ちゃん。よくこの辺通るらしい。自転車を停めて、こちらを不思議そうに見た。
私「こんにちは。ちょっと寄っていく?」
R子「うん、何してるの?」
公園のフェンスを乗り越え、ジャンプして近づいてきた。ワイルド〜。
私「太陽の光で目玉焼きを作っとると。」ひととおりソーラークッカーの説明を聞いてくれた。大人な対応に感心。
しばらくすると、公園に接するご近所の家の上品そうなお母様が愛犬のお散歩に。遠目から不思議そうに近づいて来られる。
私「こんにちは。ソーラークッカーといって太陽の光で、、、、、」と聞かれてもいないのに説明を始める。
お母様「目玉焼きが作れるなんて、、、、。孫に連絡しようかな。今、家にいたらよかったけど、、」と近くまでのぞきに来てもらったので、けっこう嬉しい。
しばらくすると、電話が鳴る。Facebookでお知らせした知人からだ。「もしかしたらこれから行くかも知れません。私ではないのですが、、まだいらっしゃいますか?」
私「少し曇ってきましたが、まだしばらく大丈夫です。現物だけでも見れます、、」と、曇りでもぜひ遊びにおいでくださいと暗にお願いする。
けっこう曇りが続く。寒くなってきたので、歩き回ると同時にゴミ拾いを行なう。あまり多くはないが、タバコの吸い殻、空き缶、空き瓶、などをレジ袋一個分くらい。
お父さんがお子さんを連れてきた。さっきの知人のご家族だ。5年生のTくんは最初「曇ってるから〜」と言いつつ、ソーラークッカーをのぞきこむ。ひととおりソーラークッカーの説明をする。Tくんは何やらサバイバルの本が好きみたいで、自作するソーラークッカーや野外で水を確保する方法などを教えてくれる。小さなソーラーパネルカーを出して遊びだしたり、小石をつめて投げる手榴弾を「投げてみて」と、頼まれたりして時間をすごす。噂を聞いて、もう一人、お母さんがやってきた。しばらくすると、雲が晴れて太陽が見えだした。チャンス到来。
さっそく持参の生卵をフライパンに割ってくれたが、一個目はぐちゃとつぶれてしまう。気を取り直してひるまずに二個。これは成功。出来上がり後食べるが、感想は教えてくれなかった、、、。
そんな一日を終え、おもやに帰宅。今朝、おもやで撮影したソーラークッカーの後ろ姿の写真を見て思った。ソーラークッカーも、おひさまの光を浴びて、ひなたぼっこしてる時が一番幸せなのかもしれないなあ、なんて。
今度いつか、いっしょにただひなたぼっこしてもいいね。
今日も一日、おつかれさま。ありがとう。
旅するオーガニックストア
2015年 昭和の木造平屋のスモールハウス「おもや」から始まった2拠点暮らし。スモールでエコロジカルな暮らしをさぐるラボ。 九州各地にある拠点はどれもカフェであり、学校であり、塾であり、みんなの居場所。 人と出会い、モノと出合い、自然と出会う、そんな居場所。 みんなの居場所だから、そこにあるものをたいせつにすることだけが唯一の約束。 いってらっしゃい。お帰りなさい。お茶でも飲みましょう。
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