天下の炭焼き上村組

おもやでは、暖房、調理に火鉢を使うときがあります。これは有田の実家にあったもので、取っ手と底板がついていて移動するのにとても便利です。燃料はもちろん、昔ながらの樫炭(かしずみ)、いわゆる木炭です。この昔ながらの木炭との出合いは今から20年程前になります。写真右から火鉢、ソーラークッカー、ロケットストーブ。


熊本県八代郡泉村(現在は八代市泉町)は秘境・五家荘(ごかのしょう)と呼ばれ、菅原家、平家の落人伝説が伝わる奥深い山村です。平成8年秋、私たち家族は山での暮らしを始めました。


そこで出会った「天下の炭焼き上村組」のとしおさんは、今も現役で炭焼きを続けています。当時は、火入れから窯出し作業だけでなく、古い炭焼き窯の復元再生や新しく窯を作る作業にも加えてもらい、山村での暮らしのリアリティーを身体全体で強烈に感じた事を覚えています。


私は昔の暮らしの話を聞くのが大好きで、戦中戦後の物資不足の時代、木炭燃料のバスや自動車が走り、炭焼き窯元は、バスに乗る際、議員なみにフリーパス(無料)だったこと、背中に木炭を背負った子どもたちが町まで歩いていく行列の写真なども見せてもらっていました。せっかくなので、そんな暮らしに興味のある町なかの方にも声をかけ、山の暮らしの交流体験会を開いたりもしました。


そのとしおさんの炭焼き職人70有余年を通しての出来事や経験を、お茶でものみながら少しでも共有できる時間を近いうちに作りたいと思っています。


としおさんの技術や経験を学びたい方はもちろん、少しでも炭焼きに興味のある方、自給的な暮らし、手間をかける暮らしに興味ある方、などを対象に、炭焼き職人としおさんを囲んでのお茶会を計画中です。場所は八代市泉町の山暮らしカフェです。日程等詳細が決まりましたら、あらためてお知らせしたいと思います。


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旅するオーガニックストア

2015年 昭和の木造平屋のスモールハウス「おもや」から始まった2拠点暮らし。スモールでエコロジカルな暮らしをさぐるラボ。 九州各地にある拠点はどれもカフェであり、学校であり、塾であり、みんなの居場所。 人と出会い、モノと出合い、自然と出会う、そんな居場所。 みんなの居場所だから、そこにあるものをたいせつにすることだけが唯一の約束。 いってらっしゃい。お帰りなさい。お茶でも飲みましょう。